海賊宇宙船地球号獄中記

1995生 Even if my body is no longer and it becomes the enumeration of words, I certainly stayed here.

ソロン(前640~前560) The owl of Minerva with the democratic.

 

  • 雲から雪や霞はもたらされ、光る稲妻から雷鳴は生じる。そのごとくに、強力な男たちによって国家は滅び、民衆は知らぬ間に独裁者に隷属することになるのだ。
  • 言葉は行為の影である。
  • 独裁政は美しい場所であるが一旦登ってしまうと降りる道がない。
  • 独裁者の下で権力を権力をふるっている連中は計算に用いられる小石のようなものだ。
  • 心をとらえる男の舌をよく見ろ、言葉をよく見ろ。あなた方の一人一人は狐の跡を歩いているのだ。あなた方皆の頭は開け放し。
  • 不正な目にあっていない人たちが、不正な目にあっている人たちと同じように憤りを感ずるならば、不正行為がいちばん少なくなる。
  • 人生は終末を見なければならない。不確実な推測だけでいい気になって傲慢に振舞ってはならない。

 前文はギリシア七賢人の一人、ソロンのことば。独裁制が嫌いで民主制を擁護。種々の制度改革を行いアテネ民主政の基を築く。ソロンは、アテナイが独裁者ペイシストラトスを喜んで迎えたことに対して、「お前らどうなっても知らんからな」と言っているが実際にはペイシストラトスは善政を行ってアテナイに繁栄をもたらした。しかし、これは結果論であってソロンの独裁政への指摘は間違ってないだろう。独裁政は裁量権が独裁者に一任されるために独裁者が有能なら他の政体よりも善い政治ができるかもしれないが、無能な独裁者にあたった場合には最悪な結果をもたらす諸刃の刃なのである。

 実際、ペイシストラトスの政権奪取の方法も恐ろしい。ペイシストラトスは自らの体に傷をつけ、これを反対派にやられたものとし、護衛兵の設置を民会に認めさせ、この武力を以てアクロポリスを占拠して統治権を得ている。ペイシストラトスの行った独裁者的政策として、「市民からの武具の取り上げ」「市民たちの多くを田園に住まわせ農耕に従事させる」があるがこれは市民を生活に埋没させ、政治にいらぬ口出しをさせないようにするための手法であった。そして政治の要職には一族や支持者だけを就け、独裁者ペイシストラトスに対する反乱分子の可能性を奪っている。ペイシストラトスは純粋に国のためを思い、この合理的な体制を築いたが悪意あるものが同じ座についていたらどうなっていたか。

 ソロンは「人生は終末を見なければならない」という言葉からわかるとおり長期的な視野を持った人物だった。ペイシストラトスのときはよくてもその後はどうするんだということになる。ハズレの独裁者をひいたら国家の危機である。ペイシストラトスのあとを息子が継ぐが、結局追放される。やはり独裁政は安定しない。そのためか後に陶片追放の制度ができる。独裁者になる恐れのある人物をあらかじめ投票により国外追放にする制度。悪用が目立ち数十年で廃止になったそうだが。

 ソロンとペイシストラトスは友人同士で目指す政治が正反対のものであっても交流は続いた。このことからソロンとペイシストラトスが同性愛の中にあるとウワサが出たらしい。さすが少年愛のメッカというべきか。どちらも少年ではないのでそれはないという反論もある。いつの世も自分の妄想の中でカップリングを作ろうとする輩はいるのだろう。

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